みかん

汐留駅は、東京都港区東新橋1丁目にあった日本国有鉄道(国鉄)の駅です。東海道本線の貨物支線上にありました。1872年10月14日(明治5年9月12日)に日本最初の鉄道として開業した新橋駅がこの駅の始まりです。その後1914年(大正3年)12月20日旅客ターミナル駅の機能が新設の東京駅に移管され貨物駅として利用されるようになります。

永らく貨物輸送のターミナル駅として機能してきた汐留駅も、1986年(昭和61年)11月1日にトラック輸送の発達とともにその役目を終え 廃止されています。跡地は平成7年から再開発され現在は高層ビルが立ち並ぶ地区になっています。

私がまだ20代のころの冬、この汐留駅を頻繁に訪れていました。もちろん仕事で、大型トラックの助手です。目的は愛媛県から運ばれてくるミカンを、夜中に貨物列車からトラックに移し、明け方までに群馬、埼玉の青果市場に卸す作業でした。

貨物列車の貨車に満載されたミカンの箱は少ない時でも800ケース以上はありました。それを2人で1時間以内にトラックに移します。1時間のうち雑務に30分近くとられますので、実質は30分ほどしかありません。1箱15kgある代物ですが1箱ずつ運んでいたのでは到底間に合いません。最低でも2箱から3箱を抱えることになります。今の私には到底できない作業です。汗まみれになって、必死になって、時間との戦いです。今思い出しても、よくやったなぁと思います。

結婚を機会に転職しました。社長から請われて転職した会社は、火の車でした・・・・でも社員の仲間もみんな若くて、明日を信じられる年齢です。みんなで頑張りました。年と共に会社も上向いていくのですが、残念ながら私が49歳になって間もなく突然破産してしまいます。原因は社長の放漫・・・

今、私は社長業をやっています。ことあるごとに思い起こすのが22年務めた運送会社のこと。色んな事がありました。苦しくて、いやなことも多かった・・・色んな事を思い出します。その中で、ミカンを運んでいたとき、箱からこぼれおちたミカンを口にした美味しさは忘れられないのです。流れ落ちた汗と引き換えのミカンの美味しさです・・・

あのころのこと、忘れずにと思った今日でした。