歌謡曲の録音
今は、ユーチューブなどではやりの曲を手軽に聞くことができます。私の子供のころ、録音はオープンデッキのテープレコーダーでした。かなり大がかりなもので、音楽を録音するより、会話や生の声を録音することが多かったように思います。その後カセットデッキに変わっていきますが、ソニーのウォークマンが発売されたのが1979年の7月です。ウォークマンのおかげで音楽はより身近なものになっていきます。
さて、小学校のころ、歌は演歌が隆盛を誇っていました。ビートルズの日本公演が1966年、そのころからグループサウンズがはやってきます。新しい音楽に子供をはじめ若者は熱狂したものです。音楽を聴くのはレコードでしたが、1枚400円もする代物でなかなか手が出ません。そこで手っ取り早く音源を確保する手段がテレビからの録音でした。最初は、テレビの前にマイクを置いて直接の録音です。家族には「だまっていて!」と頼み込みますが、風呂から上がった父などが「なにやってるんだ?」などと聞いてきます。その声は歌をかき消し、しっかり入ってしまいます。その後直接テレビのイアホーンにつないでの録音を知るまで、家族全員の協力がなければ歌の録音もできない時代でした。
その後、オープンリールからカセットテープ、そしてCDへと移り変わっていきます。レコード盤やカセットテープは一時姿を消しましたが、このごろ見直されカセットテープの未使用品は1万円ほどの高値で取引されてます。アナログレコードでリリースするアーティストも出てきました。
便利になればなるほど、かえって、むかしの不自由さを求めるものかもしれません。
こんな感じのデッキでした。
テープレコーダーは羽振りのよかった祖母の妹から無償で譲り受けた物です