給食の脱脂粉乳

私の故郷で給食が始まったのは1964年です。学校と隣接して給食センターが作られ、当時町内にあった小中学校、全部で6校に給食が配られました。その頃の給食は、コッペパン、鯨肉や炒めものなどの主菜、野菜の入ったスープ、そして脱脂粉乳でした。(脱脂粉乳はユニセフからの食糧援助で、1949年から始まり1964年には終了しています。)当時の給食は、お世辞にもおいしいとは言えません。とくに脱脂粉乳はまずくて、残さず飲むのに苦労したものです。給食センターには、USAの文字が入った紙製のドラム缶がいくつもあって、それを見るたび、アメリカ人はこんなまずいものを飲んでいるのかと思ったものでした。その後2年ほどで、牛乳に切り替わり脱脂粉乳の苦痛から抜け出すことができました。遅いところでは1970年代まで提供されたそうです。給食で使われた脱脂粉乳は、アメリカで余ったものを日本向けに在庫処分したもので、アメリカ人は飲んでいないという事実はのちに知りました。

写真は、前橋の馬場川通りにあるソースかつ丼とカツカレーのお店です。テーブルやいすは学校で使っていたもののようで、店内は昭和です。カレーはむかしの給食のアルミのお盆で出てきました。なぜか脱脂粉乳の味を思い出しましたながら、ありがたくカレーをいただきました。

ソースかつ丼490円から、飲み物飲み放題、安くておいしいです