華蔵寺公園の蒸気機関車
華蔵寺公園で展示されていた頃のC61
週末に上越線、高崎~水上間、信越本線、高崎~横川間で蒸気機関車が運行されています。D51 498とC61 20の2種類の蒸気機関車です。C61は大型客車用機関車で、戦後の旅客需要急増に対応するためD51の部品を使いC57を改造したものです。1947(昭和22)年から1949(昭和24)年にかけて33両が製造されています。C61 20はその中の一台で1949年昭和24年製造で青森や仙台機関区で活躍し、1973(昭和48)年に廃車 となります。翌年1月からは伊勢崎市の華蔵寺公園で展示されています。華蔵寺公園には36年間展示され市民に愛されていましたが、2010年、東日本旅客鉄道株式会社によって復元されることになり華蔵寺公園から搬出されます。車体は3分割され、クレーンでトレーラーに載せて運ばれました。車体は大宮総合車両センター(さいたま市)で復元作業を行い、ボイラー部分は大阪市のメーカーで整備されています。その様子は、映画監督、山田洋次氏によって撮影・映像化され、2011年7月16日、NHKスペシャルで放映されました。ドキュメンタリーは華蔵寺公園から運び出されるところからはじまり、ボイラー修理や JR 東日本大宮総合車両センターでの組み立て・構内での試運転を経て、上越線で旧型客車を引く試運転の様子までが記録されています。・企画・構成・監督 山田洋次(やまだ ようじ)・ナレーション 吉永小百合(よしなが さゆり)長谷川勝彦(はせがわ かつひこ)・撮影 近森眞史(ちかもり まさし)・音楽 冨田勲(とみた いさお)・制作 住友商事・NHKエンタープライズのスタッフによって、SLの復元という貴重な工事が映像として後世に残されています。なんでも伊勢崎の華蔵寺公園のC61が一番程度がよかったそうです。我が伊勢崎にあった、すでにオブジェと思われていた蒸気機関車がよみがえり週末は線路を走っています。わたしの父も国鉄時代蒸気機関車の運行にかかわっています。実家の前を走っていくSLの気笛は父を思い出させてくれます。いつまでもいつまでも蒸気機関車が走ってくれることを願っています。
上越線をはしるC61