オレオレ詐欺
高齢者を狙ったいわゆる「オレオレ詐欺」は後を絶ちません。昨年の発生件数は13550件、被害額285億だそうです。群馬県でも185件の件数で約4億円の被害が発生しています。
なんとかしなければならない状況です。
実家の電話は固定電話で、昔ながらの黒電話、ダイヤル式でした。携帯電話が普及するまでは唯一の伝達手段で、家の中でも中心的な場所に鎮座していたものです。
私の両親は年を重ねても、ぼけることはありませんでしたので、電話応対も自然な形で行っていたようです。ただ、両親からは、オレオレ詐欺めいた不審な電話がかかってきたことを聞いたことがなく、そういった詐欺にかかる機会はなかったような気がします。ですが、父の普段の口癖、知らなくても知ったかぶりする妙な見栄を張ることなど考えると、そんな電話がかかってきたら話に乗せられてしまったのではないか・・・そんな気がするのです。
父の口癖
①
なんでもあるよ~ いっぱいあるよ~
②
知ってるよ~
③
とーちゃんに任せておけ!
リリーン(電話の音)
「はい、藤倉です」
「もしもし、俺だけど」
「正雄か?どうした}
「実は、会社の金落としちゃって・・・帳尻合わすために振り込まなくちゃならない。お金あるかな?」
「いっぱいあるよ~」
「銀行へ行って振り込んでもらえるかなぁ。やる方知ってる?」
「しってるよ~」
「困ってるんだ・・今からいってくれる?」
「とーちゃんに任せておけ!」
そんな様子が目に浮かびます。とにかく人の良かった父がだまされなくてよかった。
父に言わせれば「見そこなうんじゃない!詐欺には掛からない」
この記事を読んで、怒っているかもしれません。
私も、人の心配より、自分がかからないよう気をつける年に近づいてきたようです。