伊勢崎と本庄を結ぶ鉄道

現在の橋と古い橋が共存している写真です

今、伊勢崎と本庄は国道462号線が走る坂東大橋で結ばれています。もともとは1883年「明治16年」に架設された木製の橋で、その後1931年昭和の初めに架け替えられます。この橋は、電車が通るため架け替えられたのです。

現在、上毛電気鉄道は、中央前橋~西桐生のみ運行されていますが、当初はさまざまな区間の営業が計画されていました。そのうちの一つがこの区間です。当初の計画では第1期線として前橋市役所(現在の日本銀行前橋支店付近)~西桐生(現在線)、大胡~東本庄、第2期線として東本庄~新吉井、南新町~鬼石町、東三俣~東総社を開業する予定だったようです。 第1期線については、大正13年に営業免許が認可され(第2期線は後に却下)、昭和3年に中央前橋~西桐生が開業しました。その後、大胡~東本庄についても工事が始まり、橋の北詰にある記念碑によれば、もともと一般道の橋として使用する予定だったものを上毛電気鉄道が出資し、鉄道との共用橋として設計変更したようです。橋は昭和6年に完成しましたが、昭和恐慌と上毛電気鉄道の資金難により、工事はストップ。工事が再開されないまま、昭和9年、この区間の営業免許が失効して、この区間は幻の鉄路となってしまいました。

現在、この橋は、老朽化への対応と国道462号の道幅拡張の一環として約9年の歳月をかけ、さらに架け替えられています。2004年3月6日に現在の橋が開通しています。今は、4車線の道路が走る坂東大橋ですが、もしこの鉄道が実現していたら、伊勢崎と本庄がどんな町になっていたか・・・想像すると楽しくなってきます。