夏休み

私の故郷では、夏休みが1週間少なく8月の24日ごろには終わります。その1週間は雪が多く降る2月の前半に振り替えられます。また、お盆も1週間遅く夏休みが終わるころがお盆の時期でした。

小学校の課題、宿題は、どこでも似たようなものでドリル、作文、自由研究などです。自由研究で良く取り上げられる「アサガオ栽培」ですが、水上町は夏が短く、また当時は冷涼な気候でしたので、種をまいてから花が咲くまでの期間が長く、夏休み期間では咲かないことも多く適切な課題ではありませんでした。

小学校にはプールが2つありました。大きなプールはいちばん深いところは2メートルほどあり、底が見えないプールで少々不気味でした。小学校までは歩いて30分ほどかかりますが、プール遊びができる日は必ず出かけたものです。

プールを利用できる日は限られていて、毎日というわけにはいかず、利用できない日はもっぱら家の裏の利根川で泳ぐことになります。上流部の川ですので、泳ぐというより川遊びで、ヤスを持っての魚とりです。とれるのは「かじか」「うぐい」程度で「やまめ」「いわな」などの美味しい魚はめったにとれませんが、時折中学生が大きな「いわな」を深い淵の底で捕まえていました。

夏の川といっても水は大変冷たく、30分もすると体温が下がってくるのがわかります。体がぶるぶる震えてきて唇は紫いろに変色します。

そうなると大きな石の上に乗って、石を抱えます。水は冷たいのですが石は夏の太陽に照らされ、相当熱くなっていますので体温を上げるのにはちょうど良いのです。

夏休み中、一生懸命に鳴いていた「みんみんぜみ」「あぶらぜみ」たちはやがて「ひぐらし」に替わっていきます。夕暮れ時の「ひぐらし」の鳴き声が響くころ、夏休みは終わりを迎えます。

夏休みの最後の日、父に手伝ってもらって宿題を仕上げている弟・・毎年のことでした。自由研究は昆虫の標本、川遊びでしっかり焼けた肌、いつも変わらずの夏休みです。