禁煙

若くして喫煙を覚えた私ですが、長男が5歳になるときにたばこをやめました。私はヘビースモカーで、1日3箱、60本ほど吸っていました。たばこの種類も、ハイライト、セブンスター、ラークなど、ニコチン、タールの多い銘柄で、随分と体に悪いことをしていたようです。

1日に60本以上吸っていると、夕方には頭痛がしてくることがあります。そうでなくとも常に口はいがらっぽく、車の中はヤニだらけ、家族には大変嫌がられました。そんな毎日ですから、自分でもいつかはやめようと思っていました。

やめるきっかけは、義父の入院です。義父は軽い心筋梗塞で入院します。突然のことで驚きましたが、命には別条なく1週間ほどで退院します。しかしその間は寝返りも打てず大変だったようで、絶対安静ですから、当然トイレもままなりません。義父が看護婦さんに下の始末をしてもらってるのを見て、私は禁煙を決意します。義父には申し訳ないのですが、なんとも無様に見えて、自分はああなりたくない・・・そんなきっかけでした。

見舞いを終えて病院の待合室、そのゴミ箱にたばこをケースごと捨てます。セブンスターが5本入っていました。両手で丸めて廃棄、この時からたばこは吸っていません。

禁煙の場面は颯爽としていますが、その後、禁断症状に長い間苦しむことになります。まず苦しんだのが、とにかくたばこが吸いたい!これが1年続きます。そして禁断症状としての過呼吸、たばこがほしくて息が詰まってくるのです。そんな姿を見て妻と子は「そんなに苦しいなら吸ったほうがいいよ」そう言いますが、何事も極端に事を進める性格ですので、なんとか我慢します。家庭ではそんな様子ですが、会社では同僚が茶化してきます。目の前でたばこをふかし「吸ったほうがいい」そう言ってたばこを差し出します。ある同僚は夢に出てきます。夢の中、ニヤニヤしながらたばこを差し出すのです。きまってたばこはセブンスター、私は夢の中で、たばこを吸ってしまいます。夢の中ですが、たばこの味がしっかりとわかるのです。その後、この夢は繰り返し繰り返し見ることになります。

何とか禁煙を継続し、1年ほどしましたら、あんなに吸っていたたばこの煙が厭でたまらなくなりました。禁煙は無事成功です。

たばこをやめていろんなことが変わりました。頭痛はほぼなくなりました。風邪もひかなくなりました。何よりも、ご飯がおいしくなりました。なにを食べてもおいしくて、おいしくて・・・禁煙に成功した私ですが、たばこをやめ、体の代謝がよくなったため、太ってきます。1年後には肥満のレベルに・・・次はダイエット、人生は新たな局面を迎えます。次回の内容はダイエットに苦しんだ私です。