伊勢崎のブランドねぎ

群馬県は、全国でも上位の野菜生産県です。東京という大消費地の100キロメートル圏内に位置し、関越・上信越・北関東自動車道等の高速道路網も整備されています。また10~3月の日照時間は全国1位で、自然条件や立地条件に恵まれています。野菜は、群馬県の農業産出額の約4割を占め、農業の重要な位置にあります。令和2年3月策定の「『野菜王国・ぐんま』推進計画2020」では重点8品目と地域推進品目が策定され生産振興に取り組んでいるようです。ちなみに「きゅうり」「トマト」「なす」「いちご」「キャベツ」「ほうれんそう」「レタス」「ねぎ」が重点8品目になっています。

群馬県では出荷量が全国5位に入る野菜が16品目あります。

  • 全国第1位:キャベツ
  • 全国第2位:きゅうり、えだまめ、ふき
  • 全国第3位:はくさい、ほうれんそう、レタス、なす
  • 全国第4位:スイートコーン、やまのいも
  • 全国第5位:ねぎ、こまつな、ごぼう、にら、しゅんぎく、ちんげんさい


 キャベツは嬬恋が有名で、ネギは何と言っても「下仁田ネギ」です。しかしほとんどの人が知りませんが、伊勢崎にも古くからのブランドねぎがあります。「下植木ねぎ」と言います。下植木地区は南は医師会病院、北は殖蓮第2小学校に挟まれた地区です。そこを中心に栽培されてきた「下植木ねぎ」は、江戸時代風土記に「もっとも美味なるもの」と記され、200年以上にわたり栽培されてきました。かつて伊勢崎市は伊勢崎銘仙で栄えた町です。織物業者の取引先は京都・大阪が多く、その問屋筋へのお歳暮として使われたのが「下植木ねぎ」です。以来市場に出ることはまれで宅配を中心に出荷されてきた伊勢崎の伝統野菜です。見た目は「下仁田ねぎ」によく似ています。伊勢崎市ではその「下植木ねぎ」を「権太夫」という名前でブランド化しています。発売時期は12月ごろ、JA佐波伊勢崎の一部直売所などで期間限定販売されているそうです。