父と嫁 その2

 

星野富弘さんにまつわるエピソード

星野富弘は群馬県の名誉市民で「愛、深き淵より。」などの著書や1991年に群馬県勢多郡東村に開かれた村立富弘美術館の絵画などで有名な方です。

星野富弘は、1946年群馬県勢多郡東村(現みどり市東町)に生まれます。1970年群馬大学教育学部体育科卒業後中学校の教諭になりますがクラブ活動の指導中頸髄を損傷し手足の自由を失います。1972年病院に入院中、口に筆をくわえて文や絵を書き始め、1979年前橋で最初の作品展を開きます。その後、1994年ニューヨークで「花の詩画展」2000年ホノルルで「花の詩画展」2001年サンフランシスコ・ロサンゼルスで「花の詩画展」2004年ワルシャワ国立博物館での「花の詩画展」など世界各地で展覧会を開催しています。

妻は星野富弘の絵画集を持っていました。作品を気に入った様子で富弘美術館を訪れたりもしました。父にも見せてあげようと思い、実家に持っていきます。父は星野富弘を知りませんでした。絵は見たことがあるらしく、妻になんやかんやと質問しています。妻は熱心に星野富弘のことを話していますが、父はどちらかといえばうわの空・・・・

次に実家に立ち寄った時のこと、父は「よかったよ。久美子(仮名)に教えてもらって。お客さんに説明できたよ!」自慢げに話しています。

実は先に妻が父に星野富弘のことを教えた翌日、ご夫婦のお客さんが立ち寄って、話しているうち星野富弘を知っているか、そんな話になったそうで、「よ~く知ってますよ。富弘美術館に絵がたくさんありますよ。本も読んでます。群馬の誇りです」そう言ったそうです。

うわの空で聞き流していたのに・・・・よく言えたもんだ・・・・それも群馬の誇りまで・・・・

妻はニコニコはしていましたが、呆れていたようです。

富弘美術館